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うちわとしての機能は二の次
オリジナルうちわで思い出されるのはもう何十年も前の幼稚園くらいの頃、近所の児童館で、夏祭りで使う自分だけの物を作ったこと。
作ったといってもすべて最初から作ったわけではなく、出来合いの骨組みに自分で好きな絵を書いた紙を貼り付けただけのことなのですが、宇宙から来たヒーローに しようか、敵の怪獣にしようか、はたまた仮面かぶった忍者にしようか迷いに迷い、結局自分のうちわのデザインは、火を吐きながらビルを踏みつけている怪獣にした覚えがあります。
作業過程はなにぶん古い話なのでほとんど記憶という物はないのですがたぶん友達とやれこっちのほうが強そうだとか、カッコイイだとかおよそうちわとしての機能は二の次で、デザインのうまさのみの勝負だったのでしょう。
オリジナルうちわという特別なアイテムを作っているという感覚なんか、これっぽっちもかんじていなかったでしょうね。
さてお祭り当日のこと。これは割りと覚えているのですが寄ってくる蚊を追っ払う のに激しくあおぐ、友達とチャンバラごっこをはじめて叩く振り回す、買った紙風船でバトミントンのような事を始めてはラケット代わりに乱暴に扱う等々、お よそこの世にたった一つだけの自分だけのオリジナルうちわとかいう概念は、小さくて遊ぶことに夢中のあの頃には持ち合わせてはいなかったのです。
最近歳のせいか子供の頃の記憶がフッとよみがえって来ることがあるのですが、楽しかった記憶とともに自分自身の小さな頭で考え、小さな手で何とか作ったあの オリジナルうちわをもう一度見てみたいなと思います。きっと乱雑ですばらしい出来栄えではないでしょうけれど、それなりに一生懸命作ったのであろうその作品で今年の暑い夏、あおいでみたいなと思ってしまいました。